ペアリングワイン

新緑の爽やかワイン × 旬の食材のペアリングレシピ

桜の季節が終わり、心癒される新緑の季節がやってきました。

4月はワインショップでもロゼワインがメインに並びますが、5月は爽やかで酸が強すぎない、優しい味を持ったワインを楽しめる季節ではないでしょうか。

テレビを消して、窓を開けて、そよ風を感じながらおうちでゆっくりランチなんて素敵ですね。

5月の旬の野菜は、アスパラガスや新じゃが、グリーンピース、たけのこ、タラの芽やぜんまいなどの山菜。フルーツだとメロンが出回る時期です。魚はカツオやアジ、サザエなど。今回は、そんな旬の食材を使ったレシピと、爽やかさと優しさを兼ね備えたワインとのペアリングをご紹介します。

ソーヴィニヨン・ブラン × 主婦の味方!豆苗とササミの蒸しサラダ

爽やかといえば、ハーブ香が特徴のソーヴィニヨン・ブランを思い浮かべる方も多いでしょう。ハーブをメインに、柑橘類や、グレープフルーツなどの香りがこの季節にぴったり。そして、豆苗は1年を通してスーパーで見られますが、実は本来の旬は5月。ホウレンソウよりもβ-カロテンが多く、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。1度刈り取って水につけておけば、もう1~2度収穫できます。2回目はおひたしやナムルにしてもおすすめです。

◇レシピ
材料
・鶏ササミ…100g
・豆苗…1パック
・ポン酢…お好みで

作り方
①ササミを茹で、フォークで割く。
②豆苗を60秒弱さっと茹でる。
③ササミと豆苗をあえてお好みでポン酢をかける。

◇ペアリングポイント
豆苗のシャキシャキした食感とワインの爽やかな酸がマッチし、豆苗の苦みがワインの果実味をまろやかにしてくれます。あくまでも豆苗が主役なので茹ですぎないように。

こちらのコノスル・ソーヴィニョン・ブラン・ビシクレタは品種の特徴をしっかりおさえながらもコスパの良い1本。このシリーズよりもワインのランクをあげると、同じ品種でもワインの骨格や余韻が強くなり、さっぱりしたお料理と合わせづらくなってしまうこともあります。手頃なワインと安価な食材を合わせるのもペアリング術のひとつです。

珍しい品種「マルサンヌ」× アスパラガスのオイルパスタ

初めてこのワインを飲んだ時、爽やかな風が吹く緑いっぱいのテラスが思い浮かびました。

世界的にも最も珍しい品種の一つといわれるマルサンヌ。レモンや白い小さなお花の香り、リースリングに似たようなオイリーさ(まろやかな感じ)と、蜜っぽい甘さがほのかに感じられるワインです。

オーストラリアのタービルク マルサンヌは現存する世界最古のマルサンヌから造られています。

アスパラガスは、美肌をつくるビタミンB1や、鉄分、葉酸など、女性には嬉しい効果のある食材です。

◇レシピ
材料
・スパゲッティ…80g
・オリーブオイル…大さじ1
・にんにく…1片
・アンチョビ…2~3切れ
・グリーンアスパラガス…3本
・パルミジャーノレッジャーノ…お好みで

作り方
①オリーブオイル大さじ2、にんにくを焦がさないよう火にかける。
②みじん切りにしたアンチョビ、グリーンアスパラガスを入れて炒める。
③茹で上がったパスタを絡め、オリーブオイル大さじ1と、パルミジャーノをお好みで。

◇ペアリングポイント
ワインが持つオイリーさと、パスタのオリーブオイルが合わさることで、ボリュームが出て、お互いの味に骨格を持たせてくれます。 ワインの酸とアスパラガスの食感がアクセントになり、良いバランスに。パスタに加えたアンチョビの塩気がアスパラガスの甘みも引き立てています。

チャーミングなNZピノ・ノワール × カツオのカルパッチョ

爽やかな赤ワインもたくさんあります。こちらは心地よい酸味が特徴のニュージーランドのローンカウリ ピノ・ノワール。チェリーやすみれの香りの中に、若干のスモーキーさも感じられます。タンニンも控えめで、ランチにもぴったりのミディアムボディ。

かつおは春と秋の2回、旬があるといわれています。今回は、簡単だけど見た目も美しいカルパッチョをご紹介します。秋は、かつおのたたきと日本ワインのペアリングも良いですね。

◇レシピ
材料
・かつお…1節
・玉ねぎスライス…中1/2
☆にんにくすりおろし…1/2片
☆オリーブオイル、バルサミコ酢、醤油…各大さじ1
☆レモン汁…大さじ1/2
・トマト、ベビーリーフ等…お好みで

作り方
①塩コショウをカツオにふっておく。
②☆を混ぜ合わせ、かつお、玉ねぎなどを皿に盛り、あえる。

◇ペアリングポイント
魚と赤ワインの相性を良くするため、バルサミコのソースで酸を加え、魚の生臭さをオイルで閉じ込めました。ワインに感じるほのかなスモーキーさとかつお独特の旨味がマッチします。赤ワインと赤身の刺身を合わせるときは、酢やオイルで調整してペアリングするのがおすすめ。

5月の暖かい日差しとそよ風は、ワインをより一層美味しくしてくれます。季節が変わると飲みたいワインも変わってきますね。お家にいる時間が長い今だからこそ、爽やかなワインの繊細な香りと味、旬の食材をじっくり楽しみましょう。

Haru

JSA認定ソムリエ&ワインエキスパート、JSA会員。
SSI認定利き酒師コース修了。
酒類専門商社でお酒の基礎知識を学び、リカーショップ、レストランに勤務。
お酒初心者の方にもわかりやすい説明を心がけています。
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