ペアリングワイン

野菜料理とワインのペアリングで体の内側からキレイに!

皆さんは普段からよく野菜を召し上がりますか?

あまり料理をする時間が無いときは、ついつい野菜不足に陥ったり、野菜ジュースやサプリメントに頼ってしまいがちではありますが、野菜がもつ天然の甘味や苦みというのは、本物の野菜を食べることで初めて感じられます。

また、旬の野菜には、その季節にとるべき栄養素がたくさん含まれているため、美容や健康のためにも積極的に食べたいですよね。

そこで、この記事では、さまざまな野菜を主役にした料理とワインのペアリングについてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

緑野菜 × ソーヴィニヨン・ブランの白ワイン

キャベツやアスパラ、レタス、ルッコラなど、主に春に旬をむかえる緑野菜には、ソーヴィニヨン・ブランの白ワインが相性抜群です。ソーヴィニヨン・ブランはフランスのボルドー地方が原産と言われるブドウ品種で、現在はフランスのロワール地方やボルドー地方のほか、ニュージーランドやカリフォルニアなどで多く栽培されています。

ソーヴィニヨン・ブランのワインには、グレープフルーツなどの柑橘類のような香りに加え、レモングラスやパセリ、芝生などを思わせる独特のフレッシュな香りがあります。この「グリーンの香り」とも称される香りが、緑の野菜と合うポイントとなのです。

ソーヴィニヨン・ブランのワインと特に相性がよいのは、クレソンやルッコラのサラダ、アスパラの生ハム巻きなどのフレッシュなグリーンが感じられる料理です。また、コンソメベースのロールキャベツや野菜スープなど、野菜そのものの味わいをいかした料理とよく合います。

料理もワインもフレッシュさが際立ち、とても爽やかなペアリングが楽しめるでしょう。

トマト × サンジョヴェーゼの赤ワイン

主に夏に旬を迎えるトマト。リコピンやビタミンCがたっぷりで、「食べる美白コスメ」と言われるほど、女性に嬉しい美白効果があることがわかっています。

そんなトマトを使った料理に合わせるのにおすすめなのが、サンジョヴェーゼというブドウ品種の赤ワインです。サンジョヴェーゼは主にイタリアの中部で栽培されているブドウ品種で、イタリアを代表する有名な赤ワイン、「キャンティ」にも使用されています。

サンジョヴェーゼのワインの特徴は、イチゴやプラム、スミレなどの香りに、豊かな果実味と酸味。このサンジョヴェーゼのワインの持ち味とも言える強い酸味が、トマト特有の酸味によく合うのです。

具体的な料理でいえば、ナスやズッキーニ、パプリカなどの夏野菜をトマトソースで煮込んだラタトゥイユやカポナータ、チキンのトマト煮込み、トマトソースのパスタなどがサンジョヴェーゼのワインとよく合います。トマト料理とワインの適度な酸味が食欲をそそるので、夏バテ予防にもつながりそうですね。

キノコ × 熟成が進んだピノ・ノワールの赤ワイン

松茸や椎茸、しめじ、舞茸、それからトリュフなど、秋の味覚とも言えるキノコ。食物繊維がたっぷりで、便秘解消や美肌、さらにはダイエットに効果があるなど、女性にとっては嬉しいことづくめの食材です。

そんなキノコがメインの料理に合わせるのにおすすめのワインが、ピノ・ノワールというブドウ品種の赤ワインです。ピノ・ノワールはフランスのブルゴーニュ地方を原産とする品種で、現在はブルゴーニュ地方のほか、カリフォルニアやドイツなどで栽培されています。

ピノ・ノワールのワインにはチェリーやイチゴ、ラズベリーなどの赤い果実やバラの花のような香りがあり、熟成が進むとトリュフや紅茶のような香りが現れます。トリュフといえば、キャビアとフォアグラと並んで世界三大珍味のひとつとして知られる、ヨーロッパの高級キノコですよね。そのトリュフのような香りが、キノコの料理に合うポイントとなっています。

キノコを使った料理でも、シメジやエリンギのバターソテーや、キノコのパスタなど、キノコ本来の香りや味わいをいかした料理がピノ・ノワールのワインと相性抜群です。また、松茸やトリュフなどの高級なキノコを召し上がる際には、ブルゴーニュ地方の村名ワインや畑名ワインなどの高価格帯のワインを合わせるとよいでしょう。

じゃがいも × リースリングの白ワイン

冬に旬をむかえるじゃがいも。意外にもビタミンCがたっぷり含まれており、風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果があると言われます。特に冬場はインフルエンザが流行する季節でもあったり、急激な気温の変化から風邪をひきやすい時期でもあるので、積極的にとりたい食材と言えるでしょう。

そんなじゃがいもを使った料理とよく合うのが、リースリングというブドウ品種から造られる白ワインです。リースリングはドイツワインを代表する白ブドウ品種で、フランスのアルザス地方やオーストリア、オーストラリアの南部など、冷涼な地域を中心に栽培されています。

リースリングのワインは、甘口から辛口までさまざまなタイプがありますが、リンゴや洋ナシ、黄桃、アカシアのような香りと、上品な酸味とエレガントな味わい特徴です。このエレガントな味わいが、じゃがいものほくほくとした美味しさを引き立ててくれます。

甘口、辛口問わず、リースリングのワインはマッシュポテトやじゃがバタ、ポテトサラダなどの手軽な料理から、ジャーマンポテトやポテトグラタンなど、さまざまなじゃがいも料理に寄り添ってくれます。実際、ドイツではじゃがいもを使った料理に、リースリングのワインをよく合わせているため、手軽にできる本場ドイツ流の楽しみ方と言えるでしょう。

まとめ

さまざまな野菜を使った料理とワインのペアリングをご紹介しました。

身近な食材やワインでできるペアリングばかりですので、ぜひ皆さんもご自宅で試してみてくださいね。

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石関 華子

埼玉県出身、高知県在住。一児の母。
㈱三越(現:㈱三越伊勢丹)日本橋本店の洋酒担当を経て、2016年、日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートの資格を取得。 現在は高知県内のワイナリーのアドバイザーやワイン検定の講師を務める一方、ワインに関連する記事やコラム等の執筆も多数手がけています。
2019年、日本ソムリエ協会高知支部副支部長に就任。 石関 華子の記事一覧 

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