ペアリングワイン

簡単!知識ゼロでもレストランで困らないワインと食のペアリング

『ペアリングって必要??』

肉には赤。魚には白。なんてことをよく言われますが、果たして魚と一緒に赤ワインを飲んでみたらどうなのでしょうか?そもそもペアリングなんてものを意識してワインを注文なんて少しハードルが高い、正直めんどうくさい…という方も多いのではないでしょうか?

お気持ちは痛いほどよくわかります。かくいう私はレストラン業務にソムリエとして従事し、バー業務ではバーテンダーとしてシェイカーを振っていましたが、確かに接客の立場からすると『お客様が美味しければいいんですよ!』というのも正直本音です。

それでもなぜお店はペアリングを用意するのか?

それは払った対価以上の価値を感じていただきたいからです。例えば、お刺身を食べながらテキーラオンザロックなんてどうでしょうか?せっかくのお刺身の味も負けてしまうし、テキーラの味も生臭く感じるのではないでしょうか?

そうです、ペアリングとは知っているだけで払った対価以上の付加価値を勝手に与えてくれるのです。そして、今回ご紹介するのは細かい知識なしでどれだけ簡単にペアリングを楽しめるかと言う”知識のコスパ”ペアリングをご紹介します。

皆さんの食生活に少しでも味覚的にも時間的にもお役に立てることを願っています!

ワインは料理の色で全て決めてしまう!

早速、長めの前振りから一言で答えを出してしまいました。本当にどうしてもめんどくさい方は以下読む必要ありません、もう色さえ合えばお肉もお魚も関係なし!

『色だけ合わせる!!』

これだけ覚えましょう!もちろん厳密に言えばそんな簡単ではありませんが一番外す確率が低いのはまさしくこれです。

イメージしていただくと分かりやすいと思いますが、
お肉→牛、チキン、鴨、馬
お魚→鯛、平目、サーモン、フグ

ご覧の通り一部を除いてお肉は赤い肉質のものが多いんです!そしてお魚は白い肉質のものが多い。だから肉には赤、魚には白と言われるわけです。

そしてお察しの通り、チキンは白っぽい肉質ですし、マグロはレアだと赤いですよね?そうです、その時はチキン(肉)でも白、サーモン(魚)ならロゼワインを飲めば大きく外れることはありません。

もうほんとにこれだけ!と言いたいところですがさらに詳しいところを単純明快にご説明していきます。

一本のワインでコース料理を合わせたい!

レストランでコース料理を注文した際の一例

⚫︎タイのカルパッチョ レモンドレッシング
⚫︎フォアグラのソテー ラズベリーソース
⚫︎真鯛のポワレ白ワインソース
⚫︎和牛のグリル赤ワインソース
⚫︎デザート

例えばレストランでコースを頼んでこんなメニューだとします。ワイン1本をオススメしてくださいと言われたら…正直に言えば『ベストマッチはありません』と伝えざるをえないかもしれません。ですが、もちろん何もないなんてことはなくベターなものはあります!私がオススメするとしたら、軽めの赤or重めの白でOKです!

要は白ワインが飲みたければ重めの白、赤ワインの方が口に合うという方は軽めの赤を選べばよいということです。これはどういう考え方かというと、全ての料理に合わせるワインの“平均をとる”というイメージです。

もちろん和牛のグリルなどはしっかりした赤ワインの方がよしとされると思いますが、それでは一品目のカルパッチョは完全に負けてしまいます。ですからコースで料理を注文する際は1品のベストマッチよりもコース全体を通して同じワインで楽しめるかという観点からこんな決め方もオススメです!

一本のワインでアラカルト料理を合わせたい!

アラカルト=単品目メニューですね!

これはもはや“色を合わせる”を実践すればよいだけです!コースでもそうだったように全てにベストマッチさせることは難しいですが、単品の時はこちらで料理が選べるのでペアリングも簡単にすみそうです!

『重い白一本で注文してみる』

⚫︎タイのカルパッチョ
⚫︎ホワイトアスパラのグリル
⚫︎ヒラメのムニエル
⚫︎地鶏のロースト
⚫︎デザート

例えばこのような感じで注文してみるとどうでしょうか?今回はあえて白い料理ばかり並べましたがしっかりと白ワインと合いそうですね。

ちなみに、フランス料理などはソースが大事な要素なので、ソースの色を見てワインを決めていくのもオススメです!もちろん、書いてある食材がよくわからなければスタッフに確認すればOKです!

ペアリングは注文だって簡単!でも果てしない

ペアリングは注文だって難しく考える必要は全くなく、とっても簡単です!

『軽めの赤で○○○円くらいでコースに合わせるとどの辺りがよいですか?』

お好みがあればお伝えした方がよいでしょうが、今回はあくまで“知識のコスパ”を考えてこれだけで大丈夫です!もちろん、コース関係なく『メインに合わせてワイン選んでください!』というのもありです。

よくすごく迷って決められるお客様もいらっしゃいますが、レストランのスタッフはそういったシュチュエーションは慣れていますので、ざっくりとした金額や好みだけ伝えて選んでもらうことは全く問題ありません。(丸投げはオススメしません!)めんどうくさがり屋の方は大まかなことだけ伝えてスタッフに任せてしまいましょう!

いかがでしたでしょうか?レストランには多種多様な香りを持ったワイン、食材が溢れています。せっかく同じお金を支払うのであればよりおいしいものを飲みたいと思いませんか?簡単に考えればペアリングはとてもシンプルです。

高価なレストランに行く必要もなく、高価なワインを飲む必要もありません、ただせっかくならもっと美味しく、もっと驚きを、そんな風に食事を楽しめるのは私たち人間の特権かもしれません。ちなみに今でも私の原点は、焼き鳥&ビールのペアリングです笑

そんなことを楽しめることが私はペアリングだと思っています。

大蔵 厚

東京都中心に17年間レストランやバーで食事とお酒に関わりながらソムリエ、バーテンダとして店舗の運営に携わる。
現在、古民家再建の為に生まれ故郷の長野県にて移住し、執筆や民泊事業を営みながら自由を目指して奮闘中。 大蔵 厚の記事一覧 

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