ペアリングワイン

ワイン投資ってなんだろう?日本でもじわじわ来てる!?

「ワイン投資」というものをご存知でしょうか?

簡単にいうと、「将来高値がつきそうなワインを購入し、管理し、売却する」というタイプの投資です。

ワインの本場フランスではごくごく一般的なワイン投資ですが、ここ数年で日本の投資家さんのあいだでも注目されるようになりました。

今回はこのワイン投資について、まとめてみたいと思います。

ワイン投資という世界〜メリット〜

ものによっては信じられない値段がつくこともあるワイン。

ワインの本場フランスでは、ワインの資産価値が担保として認められたり、相続税がかからないなど、様々なメリットがあるとされています。

残念ながら日本ではそうはいかないのですが、それでもメリットは大きいのだとか。

資産デザイン研究所代表・内藤忍さんの著書『飲めて増やせる 究極のワイン投資』によると、ワイン投資には3つの利点があるそうです。

①ワインは分散投資向き!
投資家さんは投資リスクを軽くするため、大金を一点集中させず、いくつかに分散させて投資することがあります。

たとえば高額の美術品を一点購入するのではなく、そこそこの値段のものを複数購入するといった感じですね。

そしてワインは、まさに分散投資にうってつけ!

産地や生産年などがバラバラのワインを購入しておくことで、将来どれかの値段が下がっても、反対に値段が上がっている別のワインを売却することで、損が出ないようにできます。

②常に需要が供給を上回る!

ワインは、理論的には、二度とおなじものを作ることができません。生産された年の気候が、毎回異なるからです。

まったくおなじブドウができない以上、たとえおなじシャトーで作られた同銘柄ワインでも、今年と昨年とで値段が変わることもざらにあります。

しかもワインは、当然、飲めばなくなる(笑)

稀少なワインはさらに稀少となり、大金を出してでも欲しい、欲しくても手に入らないという人が増えていく仕組みなのです。

このシステムを利用すると、はやい段階で高級ワインを購入して、しっかり品質管理、ワインの値段が高騰した瞬間に売却できれば、莫大な収益が見込めるかもしれないわけですね。

③ワインは長期投資にも向いている!

高級ワインの多くは、長期熟成によってさらにすばらしいワインとなります。

重い赤ワインともなると二十年の熟成も当たり前で、これは長期間の投資と大変相性がいいのだそうです。

スタートさえ早ければ、毎年高額の収益を得ることも夢ではないのです!

ワイン投資という世界〜デメリット〜

ところが残念なことに、日本における唯一のワイン投資ファンド・ヴァンネット(VIN-NET)が2016年3月に破産。

さらに投資詐欺・不正を理由に関東財務局登録取消の処分を受けてしまったことから、「ワイン投資って、やっぱりウソくさいんじゃないの?」という空気が流れてしまっているのはたしかです。

ここでは、ワイン投資のデメリット(リスク)についてもあげておくべきかも。

①価格変動
ワインは嗜好品であるため、生産数や人気などによって価格が変動することがあります。

②取引所がない ワインには株式でいう取引所がないので、購入→品質管理→売却までの一連の流れを、すべて個人で行わなければなりません。後述しますが、せめて英語は必須!日本人にとっては手間のかかる投資と言えます。

③為替の影響
高級ワインはほぼすべてヨーロッパ産。よって売却時に円高が進んでいると、せっかく高額で買ったのに利益がほとんど出ないということもありえます。

④手数料がかかる
外国産のワインは様々な手数料がかかります。税金はもちろん、売却手数料、品質管理をするための倉庫使用料、ファンドを利用する際はさらに雑多の手数料が必要となります。

ワイン投資って、どうやるの?

ワイン投資の方法はふたつ。現物投資とファンド投資です。

個人でやるか、大人数でやるか、という違いだと思ってよさそうです。

現物投資(個人)の場合、イギリスのエリザベス女王御用達ワイン商「ベリー・ブラザーズ&ラッド」社がよく紹介されます。

ここでは身元がはっきりとした質の良い買い手さんを紹介してくれるため、適切な時期に、適切な値段で、ワインを購入・売却することができるのだそうです。

また、比較的簡単で、サイトで顧客が自由に値段をつけていくシステムなんだとか!

ファンド投資(大人数)の場合、複数の投資家さんからまとまった資金を集めることができるので、高級ワインを何本も購入して売却することも可能です。

しかしながら、先述した日本唯一のワイン投資ファンド「ヴァンネット(VIN-NET)」社が破産してしまったため、正直、非公式のファンドか外国のファンドを利用するしかないというのが現状…。

2018年1月現在では、現物投資(個人)の方が簡単でお手軽かもしれませんね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

フランスから海をこえた日本では、まだまだ馴染んでいないワイン投資。

とはいえ、欧米では莫大な利益をあげている資産家が多いのも魅力的。投資というだけでなく、なによりすばらしい高級ワインを飲めるチャンスでもあるわけです。

ワインファンの割合なら日本人も決して負けていないはず!

今後、もっと日本に合った形でワイン投資が広がっていくことを期待しています!

鈴木 桃

フレンチ接客経験10年。
お酒大好き!お料理も大好き!すなわちキッチンドランカー(笑)
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