日本の旨いロゼをさがせ!
日本のワインは本当においしくないの?
日本のワインは安っぽくておいしくない、って思っていませんか?色はうすくて香りもないし、味も水っぽい、と嘆いていたワイン好きの方もいらっしゃったのではないでしょうか。
ところが!国内のワイナリーさまの大変な努力のおかげで、近ごろの日本のワインは本当においしくなりました!日照時間の長い土地を探し、葡萄をおいしく熟成させるために研究を重ね、何度も品種改良を行って、今や日本ワインは驚くほど芳醇で味わい深くなってきています!
なんとなく知ってるつもりのロゼワイン
ワインって、赤・白・ロゼ、というのはみなさんご存じですよね。でも、ロゼは赤や白ほど人気者ではないような気がします。レストランのワインリストを見ても、ロゼのコーナーはちょっとさみしい、、、。
そんなロゼワイン。どのように造られるのでしょうか。ロゼワインは、主に赤ワインや白ワイン、そのそれぞれの造り方を少し変えて造られるんです。
赤ワインを造る途中に、「マセラシオン」という工程があります。ワインの漫画やちょっとした読み物にも最近は専門的な言葉が使われることが増えているので、もしかしたら聞いたことがある方もいらっしゃるかも?日本語で「醸し」という意味で、黒ブドウの皮や種から赤ワイン独特の色や渋みの成分を抽出するために行います。
ロゼワインの造り方の一つに、このマセラシオンの初期にタンクから大量の果汁を流出させ、その果汁を低温で発酵させる方法があります。ピンク色の果汁を流出させる様子が、まるで血を抜いてように見えるので、「セニエ(血抜き)法と呼ばれています。名前だけ聞くとちょっと怖いですね。
もう一つの主な造り方は、直接圧搾法という方法です。これは白ワインの造り方で、ぶどうを圧搾した後に皮や種を分離してから発酵させます。潰したり搾ったりする過程で、皮から若干の色素が果汁に混入するので薄いピンク色になるのです。
他にも、赤ワイン用の黒ぶどうと、白ワイン用の白ブドウを最初から合わせて造ったり、白ワインに赤ワインを混ぜて発泡ロゼを造ったりする方法もあります。
ロゼの人気って海外と日本では大違い!
ワインの中で、日本で長い間人気がなかったのがロゼワインです。1964年の東京オリンピックあたりから、日本でもワインがよく飲まれるようになってきました。そして起こった1970年代前半の第一次ワインブーム。ワインの輸入が盛んになってきた当時に飲まれたロゼは、甘くて飲みやすいものでした。そのせいなのかは分かりませんが、あたかもワイン初心者向けという印象をずっと持たれていたのではないでしょうか。
けれど海外、中でもフランスでは気軽に親しまれていたんですね。春から夏の温かい季節に、冷やしたロゼと軽めのランチ。飲む人を選ばない手軽さや海外での影響なども手伝ってか、このところのロゼワインはさらに人気が高まってきています。
日本でも、ロゼワインはずいぶん話題に上がるようになってきましたね。ワインに慣れた人たちが増えたことで、ありきたりの「肉には赤、魚には白」というしばりを外して楽しむ傾向も強まっています。
そんな幅広いマリアージュにぴったりくるのがロゼ。きれいな透明ピンクをおしゃれな食事に合わせると、本当に絵になります!
さて、では日本のロゼワインは?
日本のワインの産地といえば、山梨、信州や小樽というのはよく聞かれますね。確かに昔からワイン造りに尽力され、日本でのワインの普及に貢献してこられた場所です。有名なワイナリーも数多くみられます。それでも日本のワインの評価はなかなか上がりませんでした。
しかし!日本のワインは最近ずいぶん変わったんです。ブドウ品種の改良によって、香りや味に深みが加わりました。この頃、「おっ、日本のワインも意外においしいね」と思われた方はいませんか?
もちろんそんなブドウ品種から造られるロゼも例外ではありません。実際に著者が飲んでみておいしいと感じたロゼワインを、いくつかご紹介したいと思います。
まず、山梨から二つ。
「勝沼酒造」と「登美の丘ワイナリー」のワインです。
「勝沼酒造」は、ご存じの方も多い、とても有名なワイナリーですね。関東以外でも取り扱っているワインショップが増えているので、何気なく買ったけどおいしかった!というきっかけで好きになる方もいらっしゃると思います。赤も白も、素晴らしく美味しいワインを造るワイナリーで、ファンの方も多くいらっしゃいます。
ここで造っているロゼワインは「アルガーノ 露是」という名前です。新鮮味とロゼのやわらかさは残しつつ、ばっちり辛口。キンキンに冷やして、飲んでほしい一本です!
「登美の丘」もこのところぐんと知名度を上げています。こちらはサントリーの持つワイナリーです。創始者がワインの醸造を手掛けたところから始まったサントリー。いわば、日本のワインにおける第一人者ですね。
ワイナリーに見学に行ったので、テイスティングをさせていただきました。ロゼは品種の名前から、「マスカット・ベーリーAロゼ」。果実味たっぷりで若々しくて、いかにもロゼっぽい王道なロゼです。温度が高いと甘みが強く感じられますが、低いと程よい甘さに変わります。冷やして飲む方が食事と合わせやすいでしょう。
次に、九州のワインはいかがでしょうか。実は九州も、隠れたワインの名産地なのです。ここでは「熊本ワイナリー」の「熊本ワイン」をご紹介したいと思います。
このワインを見かけたのは鎌倉にある小さなビストロでした。厳選された輸入ワインの中で、一本だけオンリストされた日本ワイン。興味を引かれました。
主張の少ない最初の口当たりの印象を裏切り、深い味わいが長く続くロゼ独特のおいしさ。それほど辛口、という感じではありませんでしたが、強すぎない甘さは様々な食事に合いました。
ここまでいくつかのロゼワインをご紹介させていただきましが、流行りすたりに関わらずロゼは魅力的なワインです。
みなさんのお口に合う、とっておきのロゼが見つかる参考になれば幸いです。
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大学のフランス短期留学中に、早々とワインのとりこに。
現在、2軒のレストランでサービスに従事。夫、男子2児&ドーベルマンと湘南に暮らしています。
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